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| - カテゴリ/定価/発売日
- 音楽/1500円/2009-01-20
- 感想 98点
- ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」と「Sony Music」のコラボで昨年夏に行った10代限定フェス、「閃光ライオット2008」のグランプリを受賞した北海道出身4ピースバンド「Galileo Galilei」が閃光レーベルより1stアルバムを発売。
それが、この「雨のちガリレオ」です。
メンバー全員が10代。Vo.&Gu.尾崎雄貴とDr.尾崎和樹の尾崎兄弟の趣味の音楽活動から発展し、今現在の姿となっている「Galileo Galilei」。 ジャケットの女の子に傘を差してあげている生き物。この「アメーバラブラドール」も尾崎兄弟の落書きから生まれたものです。
収録曲は、 「管制塔」 「Swallow」 「PIXIE」 「扇風機」 「Monday 7s」 「ハローグッバイ」 「ねるら村の感謝祭」 の全7曲。
なかでも、「ハローグッバイ」「管制塔」「PIXIE」「Monday 7s」がお勧めです。 「閃光ライオット2008」でグランプリを受賞した「ハローグッバイ」。 高校生超級と言える、Vo.&Gu.の尾崎雄貴の作詞力・作曲力。何気ないことでも時に大きな力になる。そんなことを教えてくれました。 2人の気持ちをよく表現した、とても完成度の高い一曲です。
「閃光ライオット2008」で「ハローグッバイ」とともに歌われた「管制塔」。 青い風。空。紙ヒコーキ。歌詞の一つ一つの情景がよく浮かぶ、表現力に満ち溢れた一曲だと思います。 一度聴くだけで耳に残るメロディー。簡単且つ、世界観が大きい歌詞。表現力。これもまた、完成度の高い曲です。 Vo.&Gu.の尾崎雄貴の張り上げる声も耳に残ります。
そして、妖精をモチーフとして書きあげた一曲、「PIXIE」。 「5つの扉や妖精といった、想像の中の広い広い世界をよく曲にまとめられた」、それが僕の最初の感想でした。 約3分半の短い中で、この広い世界を表現できたGalileo Galilei。高校生でこのレベルの曲が作れるのも、やはり才能なのでしょうか。
毎週月曜日に現れる「月曜の国からの7人の使者」を描いた「Monday 7s」。 明るく、ポップな感じの一曲です。他の曲とは一風変わったGalileo Galileiと言っても良いかと思います。 リズミカルに歌詞を曲に乗せ、非常に上手く「Monday 7s」を伝えてくれます。曲全体の見方によってはBUMP OF CHICKENの「ラフ・メイカー」のようでもありますね。 トランペットの音が入り、他の曲とはまた一風変わった感じに仕上がっています。しかも、このトランペットまでVo.尾崎雄貴がやっています。 楽器センスも恵まれています。
他にも、タイトル通りですが、燕をイメージした一曲「Swallow」。 ちょっとダークな感じで耳に残る「扇風機」。 にぎやかな祭りのようで、Vo.尾崎雄貴の強弱緩急の違いが愉快な「ねるら村の感謝祭」。 みんな、豊かな発想・表現力です。
やはり、全体的に見ても完成度の高い素晴らしい作品ばかりです。 1曲1曲、Vo.尾崎雄貴の歌い方や表現の仕方が違うんです。当たり前のことかもしれませんが、「全ての曲が1つ1つの曲となっている」。そんなバンドです。 これほどの膨大な数の世界観を広げていけるのも、やはり高校生であることも1つなのではないでしょうか。 高校生ならではの発想。高校生ならではの世界観。高校生ならではの表現力の豊かさ。今の彼らだからこそ書けた曲なのかもしれません。 これからの活躍も十二分に考えられる「Galileo Galilei」。一度は聴いてみてはいかがでしょうか? 日本の北端の地・北海道から全国へと届ける「メッセージ」であり、「絵本」のような作品です。(2009-01-23)
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